ニュース・お知らせ
子どもたちの学びと生活を支える一年間の取り組み
(学習支援 × 食材配布が生み出した“地域のつながり”)
福島就労支援センターでは、2024年11月から2025年9月にかけて、経済的・社会的に困難な状況にある小中学生を対象に、学習支援と食材配布を組み合わせた一体的な支援活動を実施しました。
その活動状況と成果、そして子どもたち・家庭に生まれた変化について紹介します。
◆ 学習支援:英語・プログラミング・対話の力を育む場に
学習支援は月4回(英語2回・プログラミング2回)の計44回を実施しました。
参加したのは福島市近郊に住む小学生6名、中学生2名の計8名。対面とオンラインを自由に選べる仕組みにすることで、事情があって通学が難しい子どもでも継続的に学べる環境を整えました。
英語学習では、受験対策に加えて「世界を知る学び」を重視。
海外の文化、食べ物、教育などをテーマにしたレッスンを行い、「英語=勉強」ではなく「世界とつながる道具」として楽しめる内容にしました。自主的に英語で発表する姿が増え、子どもたちからは「将来は海外に行ってみたい」という声も聞かれました。
プログラミング学習では、論理的思考や創造力を育てることを目的に実施。
自分の考えを形にして発表する時間を設けたことで、自信や表現力も大きく伸びました。自作プログラムを仲間の前で披露し拍手を受けた経験は、子どもたちにとって何よりの励みとなりました。
指導には経験豊富な講師に加え、大学生・社会人・シニアのボランティアも協力し、地域全体で子どもの学びを支える体制づくりを進めました。
◆ 食材配布:食の安心が家庭の安心へ
学習支援と並行して、月1回・計11回の食材配布を実施しました。
対象は学習支援に通う家庭を中心に8世帯。お米、調味料、麺類、保存食品など、日常生活に欠かせない食材を中心に届けました。
各家庭を訪問する際には、保護者から生活・子育て・進路について相談を受けることも多く、単なる食材提供ではなく「家庭とのつながり」を築く時間にもなっています。
家庭からは
「お米があると安心して生活できる」
「毎月の訪問が心の支えになっている」
などの声が寄せられ、食の支援が精神的な安定にもつながっていることが実感できました。
◆ 活動を通して見えた成果:子どもたちの“変化”が何よりの証
この取り組みにより、生徒の表情や行動に明確な変化が見られました。
- 勉強に苦手意識を持っていた子が「英語が楽しい」と言うようになった
- プログラミングの発表をきっかけに自信を持てるようになった
- オンラインでも積極的に手を挙げ、意見を言えるようになった
- 保護者から「子どもが明るくなった」「親子の会話が増えた」との声があった
学習と生活を同時に支える“二本柱”の支援が、子どもたちの心身の安定と成長につながっていることが明らかになりました。
◆ 地域とともに未来を育む活動へ
1年間の活動には延べ180名のボランティアが参加し、多世代が子どもたちを支える“地域コミュニティ”が育ちつつあります。
今後も、学校・行政・地域団体と連携しながら、継続可能な支援体制づくりを進めていきます。
◆ 最後に:ご支援への感謝とご報告
本活動は
清水育英会 × 中央共同募金会「経済的困窮や社会的孤立の状態にある子どもの学習と生活を一体的に応援する助成」
により実施することができました。
寄付者の皆さま、関係者の皆さまの温かいご支援により、子どもたちと家庭に大きな変化と希望が生まれました。
心より感謝申し上げます。
今後も子どもたちの未来を地域全体で支えていくため、活動を継続してまいります。
引き続きご理解とご支援を賜りますようお願い申し上げます。
