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外国にルーツがある人々への支援活動応援助成(第6回)
東北の働く外国人と事業主を支える―新たな相談支援事業を開始します
特定非営利活動法人 福島就労支援センターは、このたび 「外国にルーツがある人々への支援活動応援助成(第6回)」 の採択を受け、2025年10月より新たな支援事業を開始することとなりました。
これまで福島県内で進めてきた外国人労働者の労働相談・情報提供の取り組みをさらに発展させ、今年度は 宮城県にも活動範囲を拡大 します。
■ 活動を開始する背景
福島県・宮城県では、近年外国人労働者の増加が続き、製造業・介護・観光・飲食など多様な分野で外国人が地域を支えています。
しかしその一方で、
- 言語の壁による意思疎通の難しさ
- 労働条件・契約内容への理解不足
- 職場でのトラブルや人間関係の問題
- 相談先がわからず孤立してしまう状況
といった課題を抱える外国人労働者が少なくありません。
また、雇用する企業側からも
「制度が難しくて対応に不安がある」、「多文化対応の方法が分からない」、
といった声が多く寄せられています。
当センターには福島県外からの問い合わせが増えており、地域をまたいだ支援体制の必要性が明確になってきました。
■ 本事業の目的
本事業では、外国人労働者が安心して働き、生活できる環境づくりを進めるとともに、企業が適切に外国人を受け入れ育成できる仕組みを支援します。
特に今回の事業では、
- 相談対応言語に 中国語を追加し5言語対応へ拡充
(日本語・英語・ベトナム語・フィリピン語・中国語) - 対象地域を 福島県+宮城県の2県に拡大
- 情報発信の強化(SNS・多言語HP・Q&A資料の配布)
を重点的に行い、より多様化する在留外国人の課題に対応していきます。
■ 活動内容(2025年10月〜2026年9月)
① 多言語による労働相談窓口の運営
- 週1回の予約制相談日(対面・オンライン)
- 労働条件、ハラスメント、退職・契約更新、在留資格に関する相談に対応
- 外国人・企業双方からの相談受付
② 多言語ホームページの拡充
- 5言語に対応
- 労働に関する基礎知識やQ&A掲載
- 情報をいつでも確認できる環境を整備
③ Q&A資料の作成と配布(年4回予定)
- 労働問題をわかりやすく解説
- 企業・支援機関・外国人コミュニティへ配布
- トラブル予防と情報格差の改善につなげる
④ SNSを活用した情報発信
- X・Instagram・Facebookで月2回以上発信
- 若者や外国人コミュニティに届きやすい広報を実施
⑤ 福島県・宮城県内の企業・支援団体との連携
- 国際交流協会・自治体・外国人支援団体等と協力
- 情報共有と設置協力を通じて支援の裾野を拡大
■ 期待される効果
- 外国人労働者が「相談できる場所」を確保し孤立を防ぐ
- トラブルの早期解決、再発防止、権利保護の推進
- 企業側の制度理解が進み、受け入れ環境の改善が進む
- 多文化共生の意識が地域全体に広がる
多文化共生の意識が地域全体に広がる
■ 最後に
本事業は、中央共同募金会「外国にルーツがある人々への支援活動応援助成(第6回)」 の助成により実施いたします。
助成いただいた中央共同募金会、公益財団法人三菱財団、並びに活動にご協力いただく関係者の皆さまに心より感謝申し上げます。
今後も、誰もが安心して働き、暮らせる地域づくりに取り組んでまいります。
最新情報は、当センターのホームページおよびSNSでお知らせしていきます。
■ 関連リンク
- 東北で働く外国人と事業主の相談窓口:https:/cs-for-fw.org/index.html
- 福島就労支援センター:https://npo-fssc.org/
- 赤い羽根共同募金:https://www.akaihane.or.jp/
